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病院・薬局トレンド
2023.12.26
アフターコロナで「薬剤師転職が厳しくなった」ってホントですか?
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厚生労働省によると、2023年の医師、薬剤師の有効求人倍率は2.17倍で、まだまだ需要が高いことがわかります。しかし2016年の有効求人倍率は5.92倍、2019年は3.49倍であり、年々低下しています。2020年は新型コロナウイルスの影響で受診控えが起こったため2.01倍となりました。現在は少しずつ回復に向かっていますが、以前のような高倍率には及びません。
有効求人倍率が低くなっているということは、求人が減っているということ。それも「薬剤師転職が厳しくなった」と感じる要因のひとつでしょう。今回は、なぜ薬剤師の求人が減ったのか、転職が厳しくなったと感じるのかを解説します。
目次
アフターコロナで即戦力ニーズにシフト
新型コロナウイルスの感染拡大によって、薬剤師の状況は急変しました。受診控えをする人が増えて処方箋枚数が減少したため、経営手法の見直しをしなければならない薬局が増加。派遣求人が減少し、正社員の薬剤師に求められるレベルが高くなりました。薬剤師の資格を持っていて、ある程度の経験さえあれば働けるという状況ではなくなったのです。
また、正社員だけではなく、薬局が求める派遣薬剤師にも大きな変化が起こりました。以前は契約期間とスキルがマッチしていれば働けた職場でも、コロナ禍になると融通が利きやすい薬剤師やスピード感があり熱心に働いてくれる薬剤師を希望するようになっています。
現在は、コロナ禍の前の日常を取り戻しつつありますが、忙しい時期のみ、正社員がいない曜日や時間のみといった限定的な派遣求人も増えました。
ドラッグストアの調剤併設化などで競争環境が激化
薬剤師の転職が厳しい理由として、ドラッグストアの併設化で調剤薬局の薬剤師の需要が減少していることも挙げられます。日用品やサプリメント・医薬品を取り扱うドラッグストアでは、調剤薬局が併設された店舗が増えています。ドラッグストアに調剤薬局を併設すれば、さまざまな医薬品を取り扱うことができ、幅広い医療ニーズに対応できるためです。
調剤薬局に比べるとドラッグストアのほうが長い時間営業していることが多く、お客様が利用しやすいのもドラッグストアが増加している理由のひとつです。ドラッグストアの調剤併設化が進み、調剤薬局での薬剤の需要が低下したため、調剤薬局で働きたい薬剤師は就業環境が厳しくなった気がするかもしれません。
薬剤師資格保有者の増加
薬剤師資格保有者が増加したことによって、薬剤師不足は解消しつつあり、薬剤師としての転職は難しくなっています。薬剤師資格は現在もめざしている人が多い人気のある国家資格であるため、今後も資格保有者が増え続けるでしょう。
厚生労働省は2045年に薬剤師の供給が需要を上回ると発表しています。買い手市場が進むとひとつの求人に対して応募が殺到するため、さらに転職が難しくなる可能性があります。今後、薬剤師の転職を希望するなら、資格保有だけではなく経験を積み、スキルを高める必要が出てくるでしょう。
コミュニケーション力重視の採用が増加
在宅サービス、かかりつけ薬剤師などの強化によって、コミュニケーション能力を重視する採用が増加していることも、転職が厳しくなったと感じる理由のひとつです。
在宅医療を行なっている調剤薬局は増加しています。在宅医療に関わる薬剤師は自宅で治療を続ける人、高齢者向けの施設で治療を受けている人のサポートをします。薬剤師は患者さんの自宅や施設に出向くため、高いコミュニケーション力、スピーディーさ、フットワークの軽さなどが重視される傾向です。
そのような調剤薬局では、在宅医療経験のない薬剤師よりも経験のある薬剤師が求められるでしょう。在宅医療の経験があれば、薬剤師転職を有利に進められるともいえます。
都心部での転職が難しくなりつつある
都心部は多くのエリアで薬剤師が充足しています。正社員の求人では、会社に合うか、経験・レベルはどれくらいなのかを重視する傾向があります。また、繁忙期には正社員ではなく派遣社員の採用で対応する薬局も増えています。一方で、地方は薬剤師が不足しているエリアが多いため、派遣求人よりも正社員の求人が充実しているところが多いようです。
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