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薬剤師の仕事・働き方・キャリアに関するトピックスから、最新の薬剤師求人、派遣や単発派遣に関する法律やルールまで。薬剤師の最新事情に精通したアプロ・ドットコムのスタッフが、就職・転職に役立つ記事を配信いたします。

薬剤師の仕事・キャリア

パート・アルバイトで働く

2024.05.01

 パート薬剤師・派遣薬剤師が時給を上げるための4つの視点

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薬剤師は資格が必要な仕事のため、時給が高いと思われています。令和5年賃金構造基本統計調査によると、正社員薬剤師の平均年収は約578万円です。同じ調査の中で、パート薬剤師や派遣薬剤師が多く含まれる「短時間労働者」薬剤師の平均時給は2,832円でした。

非正規雇用のフルタイム勤務者が入っていないため正確な数字ではありませんが、目安にはなるでしょう。とはいえ、実際には勤務する地域や職場、働き方によって時給は大きく違ってきます。そのため平均よりも多い人も少ない人もいるのが現状です。

一般的な仕事に比べ、高時給で働くことができる可能性が高い薬剤師。せっかく薬剤師として働くのなら、高い時給で働きたいと思うものです。今回はパート薬剤師や派遣薬剤師として働く際、時給を上げるために使える視点を4つに分けて紹介します。現在の時給に不満がある、もっと高時給で働きたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

①「時給の高い業態で働く」

薬剤師が勤務する代表的な業態は、調剤薬局、ドラッグストア、病院などです。業態によって仕事内容が違うため、平均時給も異なります。業態ごとの仕事の特徴と時給の目安を見てみましょう。

・調剤薬局

薬剤師の勤務場所として割合が高いのが調剤薬局。調剤薬局薬剤師の主な仕事は医師が発行した処方箋に従って調剤し、服薬指導や薬歴管理を行うことです。患者様の様子を確認し、必要であれば、処方箋内容に関して医師に疑義照会をすることもあります。また、近年では在宅療養する患者様が増えていることから、患者様の自宅を訪問して服薬指導や薬の管理指導などを行う在宅業務を請け負う薬局も増えています。

調剤薬局にはいくつかのタイプがあり、そのタイプによって業務の傾向が少しずつ違っています。

・病院やクリニックの目の前にある門前薬局

調剤薬局の半数を占めるのがこのタイプです。特定の医療機関を受診した患者様の処方箋に対応することがほとんどなため、専門性が強い場合もあります。総合病院の門前薬局の場合は幅広い処方箋に対応します。薬局の開局日や開局時間は医療機関に左右されることが多く、夜間診療や休日診療を実施している場合、薬局もあわせて営業します。

・商店街や住宅街にある薬局

特定の医療機関に対応するわけではなく、幅広い処方箋を処理します。厚生労働省が公表した「患者のための薬局ビジョン」で、「かかりつけ薬剤師・かかりつけ薬局」を持つことを推進していますが、近隣住民のための「かかりつけ薬局」として活躍している多くがこのタイプの薬局です。そのため、在宅業務に参入している薬局も増えています。

・ドラッグストアや商業施設内にある薬局

近隣の医療機関はじめ、幅広い処方箋を処理します。処方薬と共に食品や体調改善のためのグッズなどを購入する人が多くいます。土日や祝日、夜間なども営業している店舗があるため、平日の昼間に薬局に行けない人からのニーズが増えています。

・在宅医療や施設向け専門の薬局

一般患者様向け店舗を持たず、主に在宅業務や高齢者施設、介護施設の入居者向けに調剤、服薬指導を行っています。病院や医師と連携して業務に当たることが多く、今後増えていくことが予想されている分野です。

タイプによる違いは多少ありますが、ドラッグストアを除く調剤薬局の平均時給は、パートで2,000円〜2,500円程度、派遣では2,500円〜3,000円程度です。多くの求人は2,000円程度ですが、中には2,000円を下回る求人もあります。

調剤薬局の時給はエリアによる差が大きい傾向にあります。薬剤師の少ない地方や交通の便が非常に悪い場所では時給が大幅に高くなる傾向があるので、多少遠くても高時給の方がよい場合は、隣県などや交通手段が少ないエリアの求人を確認してみてもいいでしょう。

・ドラッグストア

近年大幅に増えているのがドラッグストアの仕事です。ドラッグストアはOTC医薬品の販売が多いため、服薬指導や副作用の説明が中心です。最近は調剤薬局併設の店舗が増えてきているため、保険調剤業務にも携わることがあります。ドラッグストアの調剤はさまざまな医療機関の処方箋に関われるため、幅広い知識と経験を身につけることができます。

また、医薬品の販売だけでなく、接客やレジ打ち、商品の補充、POP作成などの売場づくり業務があるのがドラッグストアの特徴です。医薬品以外の商品の方が多いこともあり、店員としての接客スキル、販売スキル、販促業務などを身につける必要があります。薬剤師の担当業務の幅が広いこと、取扱商品が多岐に渡っており店舗の売上が安定していることなどから、時給が高い傾向にあります。

ドラッグストアで働く薬剤師の平均時給は、パートで2,000円〜3,000円程度、派遣では2,600円〜3,100円程度です。ドラッグストアの店舗数が増えると必要な薬剤師の人数も増えるため、ドラッグストア各社が給与や待遇面で競っている状況です。安定した高時給が期待できるため、さまざまな種類の業務をやることが気にならない人にはおすすめの職場です。

・病院

病院に薬剤師として勤務する病院薬剤師。主に⼊院患者の調剤、服薬指導を担当します。注射剤や抗がん剤など、調剤薬局やドラッグストアでは扱うことのできない医薬品の知識を身につけることができます。病院薬剤師ならではの仕事は、救急救命の薬剤投与、新薬の治験などを担当することです。医師や看護師とともにチーム医療の一員として治療に貢献できるのが特徴で、大きなやりがいを持てる仕事です。

病院薬剤師の平均時給は、パートで1,800円〜2,200円程度、派遣では2,500円〜3,000円程度。調剤薬局と同様、パートでは2,000円を下回ることがあります。病院薬剤師は最先端の医療現場でやりがいのある仕事や経験ができますが、調剤薬局やドラッグストアと比べると時給は低い傾向にあります。なお、派遣で病院薬剤師として働けるのは、紹介予定派遣として正社員で働くことを前提とした場合か、正社員薬剤師の産前産後休業、育児休業、介護休業等による代替として期間限定で働くこと場合のみです。

時給を上げたい場合は、認定薬剤師や専門薬剤師などの資格を取得する必要があります。日々の勉強と経験が必要で、すぐに取ることができる資格ではありませんが、専門職としてキャリアを積むことができます。

以上のように薬剤師が勤務する代表的な業態を比較すると、ドラッグストアは平均的に時給が高くなります。ドラッグストアでの勤務は、調剤薬局や病院とは雰囲気も仕事内容も違います。チェーン店の種類もたくさんありますので、自分に合いそうな会社を探してみるのもいいかもしれません。業態によって仕事内容と時給が変わりますので、高時給をめざすなら、どんな業態・職場がよいかしっかり考えましょう。

②「時給が上がる休日や夜間などに働く」

土日、祝日、夜間などは人手が不足しがちなため、時給を昼間よりも高く設定していることが多くあります。法律上、夜22時から朝5時までは深夜手当として時給が25%アップしますが、ベースとなる時給も昼間よりも高く設定していることがあります。深夜まで営業していることが多いドラッグストアはもちろん、調剤薬局や病院でも夜間の勤務があります。社員やパートが帰宅して人手が不足する夕方以降や休日、夜間の仕事は、昼間と同じ時間働いても収入が増えるので狙い目です。

夜間は働き手が少ないため、時給3,000円以上の求人が増えます。働く時間帯にこだわりがない場合は、時給の上がる時間帯や休日の求人を探すとよいでしょう。しっかり稼ぎたい場合は通常の勤務にプラスして、休日や夜間に副業として働くのもいいかもしれません。

③「処方箋枚数が多い・ひとり薬剤師などの条件を可とする」

薬剤師の仕事を探す時に、一般的には避けられがちな条件があります。「処方箋枚数が多い」「ひとり薬剤師である」などもその条件のひとつです。このような条件が提示されている薬局は、仕事が非常に忙しく、余裕がなくなり、疲弊することが多いため、ゆったり働きたい人からは避けられがちです。しかし、避けられがちな条件であるからこそ、時給が高く設定されていることが多いのも事実です。

薬剤師ひとりあたりの処方箋処理枚数の上限は1日40枚までと、厚生労働省令によって規定されています。人によって感覚は異なりますが、1日の処方箋枚数がひとり30枚以上になると忙しいと感じることが多いようです。処方箋枚数が多い薬局の場合、そもそも仕事が忙しいことがわかっているので時給の設定が高めになっている場合があります。忙しいのは苦にならないので、どんどん経験を積み、たくさん働いて稼ぎたいという人にはよい職場でしょう。

ひとり薬剤師とは、一般的に店舗に薬剤師がひとりしか在籍しておらず、通常複数の薬剤師が分担している業務をひとりでこなす薬剤師のことです。調剤や監査、服薬指導、薬歴記入など、さまざまな業務をひとりで行うため、負担が大きいと感じるかもしれません。確認や指摘をしてくれる人がいないため、ミスがないよう常に注意深く集中することが必要です。薬局によっては、これらの店舗業務に加えて在宅業務もあり、計画的かつ柔軟性のあるスケジュール管理も必須になります。

ただし、ひとりで業務を行うため、人間関係に悩むことはありません。狭い薬局内での人間関係に疲れた人には気が楽かもしれません。また、自分ひとりですべての業務を行えるため、薬剤の知識を深めたり、調剤のスピードが上がったりとスキルアップが可能です。店舗全体の管理を含め、責任を持って仕事に取り組むことができます。

ひとり薬剤師は一般の薬剤師に比べて、平均年収が50万円~100万円程度高くなっており、薬剤師不足の地方では、さらに上がる場合もあります。あらゆる仕事をひとりで請け負うため、時給や年収を上げることができるのです。創意工夫をしながら、ひとりでのびのびと働きたい人にはよい環境かもしれません。

④「パートよりも高時給求人に出会いやすい派遣薬剤師として働く」

「絶対にパート薬剤師として働きたい」などのこだわりがないのであれば、派遣薬剤師として働くのもよいでしょう。派遣薬剤師は企業が早急に人材を確保したいため、高時給の求人が多くなっています。また、契約時に勤務条件などが明文化されるため、勤務時間や休みの日がきちんと確保できます。残業の可否についても事前に取り決めることができますし、派遣の場合は残業が発生しづらいのもよいところです。

企業側は忙しい時間帯、人手が不足する時間帯や期間などに限定して、即戦力として働いてもらうことを期待し、高時給に設定しています。派遣薬剤師の場合、フルタイムだけでなく短時間勤務や勤務日数の少ない契約も数多くあります。そのため、勤務時間、曜日、さらには働く期間も自分の希望に合わせて柔軟に決めることができます。ライフスタイルに合わせた勤務を選択することも、ほかの仕事とダブルワークとして勤務をすることも可能です。

派遣薬剤師は勤務先ではなく派遣会社と雇用契約を結んでいるため、勤務内容や条件が違っていたり、職場でトラブルがあったりした時に、自分で交渉するのではなく、派遣会社に連絡して改善を促してもらうことができます。また、勤務先があわないと感じた場合、契約を更新しないで他の職場を紹介してもらうことも可能です。派遣の場合、同じ職場で働ける上限は3年となっており、定期的に職場を変えることができるので、人間関係に煩わされることが少ないのもメリットです。さまざまな職場を経験したい人にもおすすめの働き方です。

例えば、ドラッグストアで働くパート薬剤師の時給は2,000円〜3,000円程度なのに対し、派遣薬剤師は2,600円〜3,100円となっています。高時給を狙うなら、パートよりも派遣の方がよいといえるでしょう。ただし、高時給の求人は、慢性的に人手不足の職場で業務量が突出して多い場合もあります。高時給の理由や仕事内容、仕事量、職場環境などは事前にしっかりと確認しておくとよいでしょう。

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