スタッフブログ
薬剤師の仕事・働き方・キャリアに関するトピックスから、最新の薬剤師求人、派遣や単発派遣に関する法律やルールまで。薬剤師の最新事情に精通したアプロ・ドットコムのスタッフが、就職・転職に役立つ記事を配信いたします。
薬剤師のライフスタイル
パート・アルバイトで働く
2023.11.21
パート薬剤師なら押さえておきたい扶養のルール「扶養内」「こだわらない」どっちがおトク?
- 薬剤師
- パート
- 求人
- アプロ・ドットコム
- 扶養
パートで働く際に気になるのが、扶養に関するさまざまな壁。一定の年収以下なら扶養に入ることができ、社会保険や所得税、住民税などを負担しなくてよくなるものの、「一定額で収入を抑えたほうがいいのか、むしろ収入を増やすか」は悩みどころです。
薬剤師のパートは他職種よりも高時給なため、計画的に働かないと扶養の範囲を簡単に超えてしまいます。扶養を外れて稼ぐメリットもあるなかで、自分にとってどちらが得かをチェックし、納得のいく働き方と収入を実現しましょう。
目次
扶養のルールを再確認
よく耳にする扶養ですが、正しく理解できているでしょうか。扶養には所得税などが控除される「税法上の扶養」と健康保険料などの支払いが免除される「社会保険上の扶養」があります。
それぞれ基準となる年収が異なります。詳しくみていきましょう。
年収103万円の壁
税法上の扶養の壁です。年収が103万円を超えると、自身で所得税を支払う必要があります。扶養者(給与取得者)の合計所得金額が1000万円以下ならば、配偶者控除も適用されます。
なお、住民税に関しては年収100万円を超えると負担が発生します。
年収106万の壁
社会保険上の扶養の壁です。年収が106万円を超えた場合、下記の5つの条件に当てはまると社会保険に加入する必要があります。
・週の労働時間が20時間以上
・収入が月88000円を超える
・雇用期間が2ヵ月を超える見込み
・学生ではない
・勤務先の従業員数が101人以上
上記の条件に当てはまる場合、自身で健康保険料や厚生年金を負担する必要があるため、世帯収入が減少する可能性があります。
しかし、傷病手当金の給付が受けられたり、将来の年金支給額が増えたりするメリットもあります。
年収130万円の壁
年収106万円の壁で挙げた5つの条件に当てはまらなくても、130万円を超えると社会保険上の扶養から外れ、勤め先の健康保険や厚生年金に加入する必要が生じます。
多くの場合、世帯年収が減少するため、130万円の壁は強く意識されています。
2023年10月、国は年収130万円を超えても連続2年までなら扶養の対象になるようにする方針を定めました。今後も条件が変動する可能性がありますので、最新情報を常に確認しておきましょう。
年収150万円の壁
税制上の扶養の壁であり、配偶者控除に関係します。年収150万円を超えると、受けられる控除が段階的に減少していきます。
また、扶養者の合計所得金額により控除額も変動します。
年収201万円の壁
年収が201万円を超えると、特別配偶者控除が受けられなくなり、税法上の扶養から完全に外れます。
時給別に年収をシミュレーションしてみると…
扶養のルールを理解したところで、パートとして週に何時間働いたら、壁にぶつかるのでしょうか。時給2000円、2500円でシミュレーションをしてみましょう。
【時給2000円】
年収103万円を超えるのは、週10.8時間以上、月43.0時間以上働いた場合です。1日4時間のパートなら、週に3回働くと1ヶ月の収入は96,000円。年収にすると115万円となり、103万円、106万円の壁を超えます。
130万円に到達するのは、週13.6時間以上、月54.2時間以上。
1日4時間のパートなら週4日、5時間のパートなら3日働くと社会保険上の扶養から外れます。
【時給2,500円】
年収103万円を超えるのは、週8.6時間以上、月34.4時間以上働いた場合。年収106万円を超えないようにするには、1日4時間のパートなら週に2回、5時間のパートなら週1回しか働けません。
週3日働くと1日4時間のパートで年収は144万円、5時間のパートで年収は180万円になり、社会保険上の扶養から外れます。
扶養者の年収次第ですが、配偶者特別控除は受けることができます。
注意すべきは社会保険上の扶養の壁
所得税、健康保険料、厚生年金などを負担するため、年収130万円(人によっては年収106万円)を超えると、一時的に世帯年収は減少する可能性があります。
また、扶養者が家族手当、配偶者手当などを受けている場合も、手当が打ち切られる場合があります。
一方、年収が165万円を超えてくると、社会保険料を負担しても世帯収入が増える可能性が高まります。ただし社会保険に加入するメリットもあるため、壁を意識しすぎるのも禁物です。
家庭と仕事のバランス、自分の体力を鑑みて、自分にとって最もお得な働き方を選びましょう。
パート求人も「アプロ・ドットコム」におまかせ
パート薬剤師は、「家事や育児に忙しく求人をじっくり見比べる時間がない」という方も多いでしょう。そのような時は、薬剤師転職支援の実績が豊富なアプロにお任せください。
「自宅近くで働きたい」「得意な科目が扱える薬局を見つけてほしい」「時給は●円以上がよい」など希望をお聞かせください。忙しいあなたの代わりに、希望条件にあった職場を紹介いたします。