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派遣の基礎知識
2024.09.27
派遣薬剤師の高時給求人…「なぜ?」が知りたいときの質問例
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薬剤師の派遣求人を調べてみると、ほかの仕事に比べて時給が高いと驚くかもしれません。薬剤師の仕事は国家資格が必要であり、派遣薬剤師は即戦力が求められるケースが多いため、パートやアルバイトより高時給の求人の比率が高い傾向があります。
一般的に、派遣社員の募集は正社員の退職や長期的な欠勤、風邪やインフルエンザが流行る時期、花粉症のシーズンの繁忙期など、人手不足の店舗が多くなっています。薬剤師が不足して店が回らなくならないよう、高い人件費を払ってでも派遣薬剤師を雇いたいと考える薬局やドラッグストアが多いからです。
せっかく派遣薬剤師として働くなら、少しでも高時給の求人に応募したいものです。とはいえ、高時給といわれると「大丈夫かな?」「大変なのかな?」と不安を感じる人もいるでしょう。少しでも不安があるなら、働く前に解消しておくことが大切です。
今回は、派遣薬剤師として働きたい人によくある質問とその答えを紹介します。派遣薬剤師という働き方に興味がある人は、ぜひ参考にしてください。
目次
派遣薬剤師の時給相場
そもそも派遣薬剤師の時給相場は、いくらぐらいなのでしょうか。実は、派遣薬剤師の時給は平均3,000円といわれており、4,000円台の高時給求人もあります。
パート薬剤師の時給は2,300円~2,500円が多いと聞くと、いかに派遣薬剤師の時給が高いかがわかるでしょう。働き方によっては、正社員を超える月収も不可能ではありません。しかし、正社員にはボーナスがあることが多いため、総じて正社員の年収のほうが高くなります。
ここからは、派遣薬剤師として転職する際のよくある質問と回答を紹介します。
質問例1「高時給だと忙しい?」
「高時給なのは忙しすぎるから?」と気になる人もいるでしょう。確かに派遣薬剤師は、忙しい職場が多いのが実情です。派遣社員を募集する理由を見ると、「仕事量が増えたのに人手が足りない」「急な欠員が出て代役が必要になった」など、人手不足に陥っているケースが目立っています。
そういった状況を打破するために、高い人件費を払ってでも人手不足を解消しようとするのです。派遣先の忙しさは、薬剤師人数や平均処方箋枚数などで把握できます。一日の処方箋枚数がひとり当たり30枚以上になると、忙しいと感じる人が多いようです。
質問例2「未経験でも働ける?」
派遣薬剤師は人手不足の現場をフォローしなければならないため、即戦力を求められることが多い傾向があります。派遣求人は、未経験者よりも経験者が優遇される比率が高いのですが、未経験者の求人が全くないわけではありません。ただし、未経験歓迎の仕事は時給が低くなる可能性があることも覚えておきましょう。
質問例3「働く時間帯と忙しい時の業務量は?」
派遣薬剤師が働く時間帯は、調剤薬局、ドラッグストア、病院・クリニック、企業など、勤務先などによって異なります。
・調剤薬局
多くの調剤薬局は、近隣の病院やクリニックの診察日、診察時間に合わせて営業しています。そのため、午前8~9時頃に出勤して17~18時頃に退勤するのが一般的であり、忙しい時間帯はお昼前後と夕方です。
・ドラッグストア
ドラッグストアには年中無休や長時間営業の店舗もあり、朝から夜遅くまで薬剤師が常駐しているところもあります。店舗によって異なりますが、土日祝日に勤務しなければならないケースもあるため、平日のみの勤務を希望する場合は確認が必要です。多くのドラッグストアは8時間のシフト制を採用しており、忙しい時間帯は夕方から夜になります。
・病院やクリニック
外来診察のみなのか夜間対応があるのかによって、病院やクリニックの働く時間帯は異なります。外来診察のみの場合は平日の日中勤務になりますが、入院施設や夜間対応のある病院の場合は、夜勤や当直などの夜間の業務に入ることもあります。
派遣薬剤師は、病院では6ヵ月後に社員になる紹介予定派遣か、産休・育休中の薬剤師の代替として働くことになります。忙しい時期は、一日の処方箋枚数がひとりあたり30枚以上になることもあるようです。
・その他
企業に勤める派遣薬剤師の大半は、社員と同じ勤務時間で働いており、主な業務は投薬や監査です。
質問例4「ひとり薬剤師とは?」
ひとり薬剤師とは、通常なら複数の薬剤師が分担する業務をひとりでこなす薬剤師のこと。業務は調剤、監査、服薬指導、薬歴記入など多岐にわたりますが、これらの業務をひとりで担当します。
ひとり薬剤師にはいくつかのメリットがあります。最大の魅力は、ほかの薬剤師に気を遣わずに済み、人間関係に悩やまなくてすむことでしょう。調剤業務以外の在庫管理や発注業務などにも関わるため、スキルが身につきやすいのも魅力です。
また、ひとりで全ての業務をこなさなければならないため、迅速かつ正確に業務をこなすスキルも身につきます。責任が重くなる分、高時給求人が多いのもメリットといえます。一方で、「ひとりで働いているため、わからないことをほかの薬剤師に聞けない」「休憩が取りづらい」などのデメリットも存在します。
質問例5「短期間で契約満了になる?」
派遣薬剤師の働く期間は数ヶ月単位の短期契約が多く、なかには一日だけの単発の求人もあります。また、派遣薬剤師は有期雇用契約になるため、同じ派遣先で勤務できるのは原則として最長3年です。派遣薬剤師は終身雇用ではないため、正社員と比べると不安定ですが、契約終了後に派遣会社に新しい仕事を探してもらえれば長く続けられます。
ただし次の場合は、派遣法の3年ルールの例外になります。
・派遣会社と無期雇用の契約を結んでいる
・産休・育休・介護休暇の代替派遣として従事する
・有期プロジェクトに従事する
・日数が限定された業務に従事する
・60歳以上
質問例6「派遣薬剤師として長く働いている人は多い?」
派遣薬剤師のなかでも、繁忙期の増員となると、短期間で勤務先が変わります。半年ほど働いて正社員が採用された場合、派遣社員は契約を更新されず、職場変更になることもあります。
派遣薬剤師が同じ職場で働けるのは原則3年ですが、満了となる前に契約が更新されるとは限りません。短期間の契約が続くと、新しい職場に派遣されるたびに、人間関係を構築する必要があります。
とはいえ、派遣会社に登録をしていれば、次の派遣先を紹介してもらえるので、ゼロから自分で仕事を探す必要はありません。薬剤師の求人に特化した派遣会社を選べば、さまざまな選択肢から希望に合う求人を紹介してもらえるでしょう。
そのため、短期間で契約が終わってしまうリスクよりも、自由度の高さを重視して派遣薬剤師として長く働いている人がたくさんいます。
質問例7「職場の人間関係はどう?」
人手不足が慢性化している薬局やドラッグストアのなかには、人の入れ替わりが激しいために人間関係をうまく構築できず、定着率が低くなっているところもあるようです。その場合、人手不足解消のために高時給で募集する可能性が高くなります。
しかし、派遣として短期間働くなら、このような求人こそ実は狙い目ともいえます。短期間のサポートの場合は、正社員と派遣薬剤師の役割が明確に区別されている職場が多く、仕事さえしっかりしていれば、複雑な人間関係に巻き込まれることはほとんどないからです。万が一トラブルがあったしても、派遣薬剤師は派遣会社に相談すればフォローしてもらえるので、安心して働けます。
そもそも派遣薬剤師は、正社員のようにずっと同じ職場で働くわけではありません。人間関係が多少うまくいかなかったとしても、短期間と割り切って働けるのも魅力といえるでしょう。
質問例8「地域によって時給に差はあるの?」
多くの仕事が地域によって時給に差がありますが、派遣薬剤師も例外ではありません。一般的には、地方よりも都市部のほうが時給は高くなるものですが、これは派遣薬剤師には当てはまりません。薬剤師は地方で不足しているため、時給は都市部よりも地方のほうが高い傾向があるのです。
地方出身であっても、大都市の薬学部に入って、そのまま都心部で就職するケースが多いのが理由です。勤務地にこだわらない人は、地方で働くことを視野に入れてみるといいでしょう。
質問例9「キャリアアップはできる?」
キャリアアップするには勤務年数やスキルの評価が関わってきます。しかし、派遣薬剤師は働く期間が決まっており、業務が限定的なことも多いため、ひとつの職場でキャリアアップするのは難しくなります。
派遣薬剤師が、主任やマネージャーといったマネジメント業務を任せられることはほとんどありません。調剤業務を特化するなど、決められた仕事のみを担当することが多いため、「仕事の幅が広がらない」「まかせてもらえない」と感じることが多いようです。
ただしキャリアアップは難しくても、スキルアップなら十分可能です。派遣薬剤師は短期間でいろいろな職場を経験できるため、さまざまな薬剤管理やOTC専門知識、販売や在宅、抗がん剤の取り扱いなどを学べます。派遣で働いているうちにさまざまな専門スキルを身につけ、その後正社員の薬剤師として活躍している人も少なくありません。
質問例10「福利厚生はある?」
派遣薬剤師は、派遣先の職場の福利厚生ではなく、派遣元である派遣会社の福利厚生を受けることになります。会社によって内容は異なるので、福利厚生の詳細については、派遣会社に確認するようにしましょう。
また、雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金保険、育休産休、有給休暇の福利厚生は法律で定められており、労働者が請求できる権利なので、条件を満たせば基本的にどこの会社でも受けられます。
質問例11「派遣薬剤師から正社員になることはできる?」
派遣薬剤師から正社員になることは不可能ではありません。希望に合う企業や求人があれば、紹介予定派遣を活用するというのもひとつの手です。紹介予定派遣は、派遣期間終了後に派遣先との合意のもと、正社員などの直接雇用に切り換えることを前提とした雇用形態です。
質問例12「派遣薬剤師に適した会社の選び方は?」
派遣薬剤師として働きたい場合、まずは派遣会社を選んで登録する必要があります。薬剤師の求人を扱っている派遣会社は多数存在しているので、どこを選べばいいかわからないという人もいるでしょう。派遣会社を選ぶ際のポイントは3つあります。
ひとつめは、多くの派遣求人を取り揃えていること。求人数が多ければいいとは限りませんが、求人が多ければ、自分の希望に合う仕事が見つかりやすくなるでしょう。2つめは、研修制度など入社後のフォローがしっかりしていることです。
調剤など未経験の業務があったり、ブランク明けで不安があったりする人にとって、頼れるということは重要です。派遣先のトラブルにもしっかり対応してくれる派遣会社を選ぶようにしましょう。3つめは、福利厚生が充実していること。会社によって宿泊施設やスポーツ施設、遊園地などの割引サービスがあるようなところもあります。
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