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薬剤師の仕事・キャリア
2025.02.17
よくいわれる「派遣薬剤師のデメリット」ってどこまでホント?
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福利厚生が不十分、正社員に戻れなくなる、キャリアアップ・スキルアップが難しいなど、派遣薬剤師にはデメリットが多いと聞いたことがある人も多いでしょう。でも、そのデメリットには誤解も多いのも事実です。
また、デメリットがあったとしても、求人の選び方やスキルアップでクリアできることもあります。今回はよくいわれる派遣薬剤師のデメリットの誤解を解きつつ、派遣社員として自分らしく働く方法を紹介します。
目次
福利厚生が不十分 → 福利厚生が充実した派遣会社を選ぶことで解決
派遣には有給がない、正社員よりも福利厚生が充実していないと思っている人がいますが、それは誤解です。有給休暇や社会保険については、雇用形態を問わず一定の条件を満たせば誰でも利用することができます。
誤解が生まれるのは、契約期間が短いこと、利用する福利厚生が派遣先企業の正社員と異なることが要因でしょう。有給休暇は派遣先が変わっても、同じ派遣会社で半年以上継続して勤務し、全労働日の8割以上出勤していれば付与されます。健康保険や厚生年金は、年収や勤務時間などの一定条件をクリアすれば、派遣でも加入することができます。
派遣は福利厚生が不十分と感じるのは、派遣社員は派遣会社の福利厚生を利用し、派遣先企業の正社員は派遣先企業の福利厚生を利用するから。つまり、利用する福利厚生が違うのです。法律で定められている福利厚生は会社を問わず同じですが、法定外の福利厚生については実にさまざまです。
最近は派遣会社も福利厚生が充実させており、レジャー施設やスポーツジムの割引などが利用できることも。派遣会社によっては、派遣先のパートや正社員よりも充実した福利厚生が受けられることがあります。派遣会社を選ぶ際は、求人の多さだけでなく福利厚生の充実度にも注目してみてください。
法律によって定められてはいませんが、多くの派遣会社が薬剤師賠償責任保険を福利厚生として用意しています。薬剤師は投薬や服薬指導などのミスによって、患者様に損害を与えてしまう可能性を否定できないため、賠償責任をカバーできる薬剤師賠償責任保険は重要です。
正社員に戻れなくなる → 紹介予定派遣を選ぶ or キャリアアップできる求人を選ぶ
派遣は即戦力が求められること、短期間の契約が多いことから、投薬・調剤を任せられる求人が多い傾向があります。多くの正社員が行う人材育成や管理業務といったマネジメントの仕事に関わることはありません。そのため、派遣で働くと正社員に戻れないといった誤解が生まれたと推測できます。
実際には派遣で働いた後、正社員に転職することか可能です。正社員をめざすなら、最長6ヵ月派遣として働いた後、派遣社員、派遣先企業が合意すれば直接雇用に切り換えられる紹介予定派遣という選択肢もあります。求人によっては直接雇用が正社員とは限らないため、正社員をめざす場合は派遣終了後の雇用形態を必ずチェックしてください。
また、派遣会社に相談し、自分の不足しているスキルや得意分野を伸ばせる求人を選んでいくことで、自然とキャリアアップができ正社員への転職がスムーズになります。スキルが高ければ、派遣先から「正社員にならないか」と打診されることもあります。
キャリアアップ・スキルアップが難しい → 研修制度が充実した派遣会社を選ぶ
派遣薬剤師は、法律により3年以上同じ職場で働くことができないため、継続的なキャリアアップやスキルアップは難しいといえます。また、派遣先の研修会に参加できない、時間が合わないといったケースもあるようです。
派遣として働きながらキャリアアップ・スキルアップをしていきたい場合は、研修制度が充実した派遣会社を選びましょう。特に、認定薬剤師は取得に必要な費用を負担してくれる派遣会社も多く、派遣で働きながら取得しやすい資格です。また、認定薬剤師はかかりつけ薬剤師になるための条件のひとつでもあります。その他の規定により、派遣薬剤師がかかりつけ薬剤師になることはできませんが、将来のキャリアのために取得しておくと良いでしょう。
残業が多い → 残業無し求人で働く
派遣の場合、契約書に記載の就業時間で働くので、契約書に「残業あり」と記載がない場合、残業することはありません。また、派遣の時給は高いため、繁忙期などで仕事が終わらない場合は正社員やパートが残業をして対応し、派遣が対応することはまずありません。もし、残業をすることになったとしても、派遣会社から残業代が支払われます。
職場の選択肢が狭い → 調剤薬局、ドラッグストアなど多彩な経験を積める
特例を除き派遣薬剤師が病院で働くことは禁じられているので、調剤薬局やドラッグストアが活躍の場となります。また、業務も即戦力として活躍できる投薬・調剤が中心のため、職場の選択肢が狭いと感じる人が多いのかもしれません。
実際には、派遣は短期間で多様な経験を積むことができる働き方です。応需科目に制限はないため、さまざまな科目に挑戦していけば職場の選択肢が広がっていくでしょう。また、ドラッグストアでは処方薬の調剤だけでなく、OTC医薬品の販売、商品の品出し、レジ対応といった業務も経験できます。小売業の経験を積むことで、ドラッグストアの店長やエリアマネージャーといったキャリアも開けていきます。
デメリットを感じずに働くなら派遣会社選びが大事
派遣会社によって取り扱っている求人、福利厚生、研修制度が異なります。派遣として快適に働くためには、派遣会社選びが重要です。
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