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薬剤師の仕事・キャリア
2025.04.01
よくいわれる「派遣薬剤師のデメリット」ってどこまでホント?

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派遣薬剤師で働こうと思った時に、派遣のデメリットが頭をかすめる人もいるかもしれません。実際に、「福利厚生が不十分」「正社員に戻れなくなる」キャリアアップ・スキルアップが難しい」などといった話を聞いたことがある人も多いでしょう。しかし、そのデメリットには多くの誤解があります。
また、たとえデメリットがあったとしても、求人の選び方やスキルアップによってクリアできるケースもあります。今回は、よくいわれる派遣薬剤師のデメリットの誤解を解きつつ、派遣薬剤師として自分らしく働ける方法を紹介します。
目次
- よくいわれる「派遣薬剤師のデメリット」とホントを8つ紹介
- 失敗しない派遣薬剤師の職場選び方法
- 失敗しない派遣会社の選び方
- デメリットを感じずに働くなら「アプロ・ドットコム」をチェック!
よくいわれる「派遣薬剤師のデメリット」とホントを8つ紹介
1.福利厚生が不十分 → 福利厚生が充実した派遣会社を選べば解決
派遣には有給がない、正社員に比べて福利厚生が充実していないと思っている人がいますが、それは誤解です。有給休暇や社会保険については、雇用形態を問わず一定の条件を満たせば誰でも利用できます。
・派遣薬剤師が利用できる福利厚生の種類
派遣会社が派遣社員に対して設けなくてはならない保険や休暇は以下のとおりです。
・健康保険
・雇用保険
・厚生年金保険
・労災保険
・有給休暇
・産休、育休
派遣社員に福利厚生がないという誤解が生まれるのは、契約期間が短い、利用する福利厚生が派遣先企業の正社員と異なるなどの理由からでしょう。実は有給休暇は派遣先が変わっても、同じ派遣会社で半年以上継続して勤務し、全労働日の8割以上出勤していれば付与されます。また、健康保険や厚生年金は、年収や勤務時間などの一定条件をクリアすれば、派遣でも加入することができます。
・派遣会社によって異なる福利厚生
派遣の福利厚生が不十分と感じる大きな理由は、派遣社員が派遣会社の福利厚生を利用し、派遣先企業の正社員は派遣先企業の福利厚生を利用するから。利用する福利厚生が違うことで不満が生まれるのでしょう。法律で定められている福利厚生は会社を問わず同じですが、法定外の福利厚生は企業によって違います。
とはいえ、最近は派遣会社の福利厚生も充実しており、レジャー施設やスポーツジムの割引などが利用できることもあります。また、派遣会社によっては派遣先のパートや正社員よりも充実した福利厚生が受けられるところも。そのため、派遣会社を選ぶ際は、求人の多さだけでなく福利厚生の充実度にも注目しましょう。
なお、法律によって定められてはいませんが、多くの派遣会社が薬剤師賠償責任保険を福利厚生として用意しています。薬剤師は投薬や服薬指導などのミスによって、患者様に損害を与えてしまう可能性があるため、賠償責任をカバーできる薬剤師賠償責任保険があるかどうかは重要です。
では、派遣会社によって法定外の福利厚生にどのような違いがあるのかを見ていきましょう。
【育休取得の条件】
育児休暇の取得可能条件は就業規則によって異なります。派遣社員として働いていても育児休暇は取得できますが、休暇前の勤続年数が関係してきます。3ヵ月以上のところもあれば、1年以上のところもあるので注意しましょう。
【保険料の自己負担額】
派遣会社によって加盟している保険組合が異なるため、毎月の給料から天引きされる健康保険料や介護保険料が変わってきます。
【提携施設数】
派遣会社によっては、スポーツ施設やレジャー施設などの利用割引が受けられるところもあります。ただし、派遣会社に登録した時点で使用できるものと勤務開始後に使用できるものがあるため、派遣会社に確認しておくとよいでしょう。
【教育制度】
派遣薬剤師には即戦力が求められますが、派遣薬剤師として働きたい人のなかにはブランクがあったり経験が浅かったりする人もいるでしょう。そのため、派遣会社はさまざまな研修制度を用意しています。派遣会社によって研修制度には差があります。
2.正社員に戻れなくなる → 紹介予定派遣を選ぶ or キャリアアップできる求人を選ぶ
派遣薬剤師は即戦力が求められたり、短期間の契約が多かったりするため、投薬・調剤を任せられる求人が多い傾向です。基本的に、多くの正社員が行う人材育成や管理業務といったマネジメント業務に関わることはありません。その結果、派遣で働くと正社員に戻れないといった誤解が生まれたようです。
しかし、実際には派遣で働いた後に正社員に転職することは可能です。正社員をめざすなら、最長6ヵ月派遣として働いた後、派遣社員、派遣先企業が合意すれば直接雇用に切り換えられる紹介予定派遣で働くのもひとつの方法です。ただし、紹介予定派遣から直接雇用になる際に正社員になれるとは限らないため、正社員をめざす場合は派遣終了後の雇用形態を必ずチェックしてください。
派遣会社によっては派遣社員に手厚いサポートを行なっています。派遣会社に相談して自分の不足しているスキルや得意分野を伸ばせる求人を選べば、自然とキャリアアップができ正社員への転職がスムーズになるでしょう。派遣先から「正社員にならないか」と打診されるケースもあります。
3.キャリアアップ・スキルアップが難しい → 研修制度が充実した派遣会社を選ぶ
派遣薬剤師は法律により3年以上同じ職場で働くことができないため、継続的なキャリアアップが難しいのは事実です。また、派遣先の研修会には参加できない、時間が合わないといったケースもあるようです。
派遣として働きながらキャリアアップ・スキルアップをしていきたい場合は、研修制度が充実した派遣会社を選ぶことが大切です。たとえば、認定薬剤師は取得に必要な費用を負担してくれる派遣会社も多いため、派遣で働きながら取得しやすいでしょう。また、認定薬剤師はかかりつけ薬剤師になるための条件のひとつでもあります。規定によって派遣薬剤師はかかりつけ薬剤師になれませんが、将来のキャリアを見越して取得しておくことをおすすめします。
4.残業が多い → 残業なし求人で働く
派遣社員は契約書に記載の就業時間で働くため、契約書に「残業あり」と記載がない場合に残業することはありません。また、派遣の時給は高いため、繁忙期などで仕事が終わらない場合は正社員やパートが残業をして対応し、派遣が対応することはないと考えられます。もし残業をすることになったとしても、派遣会社から必ず残業代が支払われるので、サービス残業はありません。
5.職場の選択肢が狭い → 調剤薬局、ドラッグストアなど多彩な経験を積める
特例を除き、派遣薬剤師が病院で働くことは禁じられています。そのため、派遣薬剤師は調剤薬局やドラッグストアで働くことになります。また、業務も即戦力として活躍できる投薬・調剤が中心になるため、職場の選択肢が狭いと感じる人がいるかもしれません。
しかし、実は派遣は短期間で多様な経験を積むことができる働き方です。応需科目には制限がないため、さまざまな科目に挑戦できます。そうすれば、おのずと職場の選択肢が広がっていくでしょう。また、ドラッグストアでは処方薬の調剤だけでなく、OTC医薬品の販売、商品の品出し、レジ対応などの業務も経験できます。小売業の経験を積んでいけば、将来的にドラッグストアの店長やエリアマネージャーといったキャリアも開けます。
6.ボーナス・退職金がない → 高時給で働ける
労働者派遣法の「同一労働、同一賃金」の原則に基づき、同じ業務をしている場合、賃金や手当などの差をつけることが禁止されました。しかし、現在もボーナスや退職金を受け取れない派遣薬剤師がたくさんいます。
会社によって異なりますが、退職金は勤続3年以上を条件としているところが多い傾向です。しかし、同じ派遣会社で3年以上勤務するケースはそれほど多くないうえ、退職金制度を用意していない派遣会社も少なくありません。
また、派遣社員にボーナスが支給されない理由としては、派遣は高時給で、時給のなかにボーナス相当分の金額が含まれているためと考えられます。ただし、ボーナスや退職金がないからといって、派遣社員の年収が正社員より低いとは限りません。年収で比べると、正社員並みもしくはそれ以上の収入を得られる可能性もあります。
7.人間関係が難しい → 契約終了までと割り切れる
派遣は短期間の有期雇用なので、人間関係の構築が難しいという人もいます。確かに職場が変わるたびに新しい人間関係を築く必要がありますし、正社員と派遣社員という立場の違いに引け目を感じる人もいるでしょう。コミュニケーション力が高く、周囲にすぐなじめる人なら問題ありませんが、人によっては気苦労が絶えないかもしれませんね。
しかし、派遣は最初から雇用期間が決まっているため、契約終了までのつきあいと割り切れるのがポイント。数ヵ月の契約も多いため、自分に合わない職場だと感じる場合は派遣会社に相談し、更新時に派遣先を変えてもらうことも可能です。
8.次の職場が見つかるとは限らない → 条件を緩くすれば見つかる
派遣社員は有期雇用になるため、同じ職場でずっと働き続けることができません。そのため、契約満了になった場合、すぐに次の職場が見つからないと不安になる人もいるでしょう。しかし、薬剤師は人手不足の職場も多いため、相場からかけ離れた高時給や特定エリアを条件にしない限り、次の職場を見つけやすい働き方といえます。
失敗しない派遣薬剤師の職場選び方法
・派遣社員を受け入れた実績や評判を聞いておく
派遣社員を受け入れた実績が多い職場は派遣薬剤師の扱いに慣れており、働きやすい環境である可能性が高いといえるでしょう。受け入れ実績が多い派遣先であれば、これまで派遣された薬剤師からの評判が派遣会社に伝わっているはずです。そのため、働く前にあらかじめどんな職場かを聞いておくと安心して働けます。
・下見や顔合わせを行なう
評判を聞くだけでなく、実際に自分の目で見ることも失敗しないために重要です。基本的に、派遣社員は正式に派遣先が決まる前に顔合わせを行います。また、顔合わせの際には担当者が同行してくれる派遣会社もあります。何か気になることがあれば、積極的に質問し、後日問い合わせをしてもよいでしょう。
・納得できるまで情報をもらう
働く職場について調べようと思っても、自分で調べられる範囲には限りがあります。そのため、担当のエージェントに派遣先について聞き、情報を集めることが大切です。少しでも気になることがあれば、エージェントから派遣先に確認してもらいましょう。
失敗しない派遣会社の選び方
働く職場を紹介してくれる派遣会社の選び方も重要です。
・求人数が多い
派遣会社を選ぶ際には求人数が多いところを選ぶようにしましょう。派遣薬剤師は有期雇用で働く期間が決まっているため、契約終了後は次の就業先を探さなければなりません。そんなときに希望する条件に合う職場が見つからないと、働けない期間ができてしまいます。
派遣会社の持っている求人数が多ければ、待遇の良い求人や希望に合う求人に出会える可能性が高まります。派遣会社を選ぶ際は保有している求人数を確認しておくと良いでしょう。
・サポートが充実している
派遣前から派遣期間中、派遣後のサポートが充実しているかどうかも大きなポイントです。派遣先との交渉をしてくれる、さまざまなノウハウを持っている派遣会社なら、職場とのミスマッチが軽減でき、条件面の交渉も安心して任せられるでしょう。
事前研修や派遣後のアフターケアなど、しっかりとしたサポート体制があるかどうかも押さえておきたいポイントです。派遣先でトラブルがあった際に、すぐ相談できるコンサルタントがいれば心強いですね。
・福利厚生や研修制度が充実している
前述した福利厚生の充実度も派遣会社選びのポイントです。基本的な有給や産休・育休制度、社会保険・雇用保険はもちろん、薬剤師賠償責任保険への加入があるかどうかもチェックしておきましょう。セミナー参加や研修サービスなど、スキルアップのための研修制度が充実している会社を選べば、スキルアップが図れるのでおすすめです。
デメリットを感じずに働くなら「アプロ・ドットコム」をチェック!
派遣会社によって取り扱っている求人、福利厚生、研修制度は異なるため、派遣として快適に働くためには、派遣会社選びが何より重要になります。
「アプロ・ドットコム」は数多くの派遣求人を扱っているうえ、福利厚生が充実しています。社会保険制度はもちろん完備。薬剤師賠償責任保険には、アプロの費用負担で加入できます。また、120時間以上派遣勤務した方には、eラーニングの講座を無料で提供しており、認定薬剤師の認定も受けられます。派遣薬剤師として働きたい方は、ぜひお気軽にアプロ・ドットコムにご相談ください。