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薬剤師の仕事・キャリア

2025.01.29

薬局の生成AI活用で薬剤師の仕事はなくなる?

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近年急激な発展を遂げている生成AI。OpenAI社の「Chat GPT」が有名ですが、最近は多様なサービスが続々と登場しています。生成AIをシステムに組み込むことで、今まで人間にしかできなかった作業を自動化したり、業務効率化を図ったりすることができるようになりました。

生成AIの発展に伴い、多くの業界で「AIに仕事が奪われる」「人間がやることがなくなる」といった声が挙がっているようです。

「薬剤師も、他の仕事と同様になくなってしまうのではないか」「薬剤師として働ける人数が減るのではないか」と不安に思っている人もいるでしょう。さて、生成AIが活用されることで薬剤師の仕事にはどのような影響があるのでしょうか。薬局における生成AI活用について解説します。

生成AIとは

生成AIとは何なのか、何ができるのかご存知でしょうか。従来のAIは決められた作業を自動で行うものでしたが、生成AIは学習したパターンなどを活用し、新たなアイデアやコンテンツを作り出したり、問題を解決したりします。そのため、薬剤師の知識や対応方法などを学習させれば、さまざまな業務を任せられるのではないかといわれているのです。

薬局の現状とこれから

では現在、薬局において改善や効率化が必要なのはどのような仕事でしょうか。

・手作業での業務が多く、煩雑な作業の効率化
・医療過誤につながる人的エラーの防止
・地域における薬剤師人口の格差解消
・かかりつけ薬剤師など今までとは違った需要への対応

これらの懸念点の強力なサポートとなるのが、生成AIです。

AIを搭載した機械で調剤すると、ひとつの処方箋の処理が数十秒で終わり、添付文書上の禁忌にあたる場合はアラートが出るなどのサポートもしてくれます。また、「添付文書上では問題ないが、この量では問題が起きるかもしれない」など、経験を積んだ薬剤師ならピンとくるような事項も、生成AIに学習させることができるため、ベテランがいない職場でも適切な調剤ができるようになります。

服薬指導も、AIを活用した仕組みを利用すると変化します。AIが薬歴、処方内容などから推察し、さまざまな情報を駆使することで、生活上の注意や季節性のお知らせなど指導内容を提案してくれるようになります。薬剤師としての経験により差があった服薬指導の質が向上するようになるでしょう。

AI時代にニーズの高い薬剤師とは?

AIの活用で便利になるのは良いけれど、薬剤師の仕事はどうなってしまうのかと心配している人もいるでしょう。どんなにAIが進化しても、薬剤師が不要となることは考えられません。しかし、今まで通り何も変えずに働いていくのは難しそうです。では、AI時代でも必要とされる薬剤師はどのような人材なのでしょうか。

・コミュニケーションで共感や安心を醸成できる薬剤師

厚生労働省により「対物業務から対人業務へ」の変換が求められている薬剤師。AIは、この「対物業務」を請け負うことが主流になりそうです。薬剤師は、「対人業務」で能力を発揮する必要があります。在宅医療の推進により、かかりつけ薬剤師として働く人もさらに多くなるでしょう。

かかりつけ薬剤師として薬歴管理、服薬指導、服薬管理などを行う際、毎回同じ対応をして、カルテと数字の管理をするだけではAIと変わりません。コミュニケーションを取り、会話や態度で患者様に共感し、安心、信頼感を作り出し、ちょっとしたことを相談できるような関係性を作れる薬剤師は、この先もずっと必要とされるでしょう。

・AIのアウトプットに対して正確性や倫理的な問題をチェックできる薬剤師

生成AIの作り出す情報は完璧ではありません。現在はまだ、間違っている情報を当然のことのように伝えてくるケースもあります。今後は情報の精度が高まっていく見通しですが、エラーがなくなることはないでしょう。

薬剤に関する情報が間違っていた場合、患者様の健康に影響が出るかもしれません。そのようなミスを防ぐためにも、AIの情報を鵜呑みにせず、情報の正確性や問題点に気づき、指摘、対応できる能力がある薬剤師は重宝されるはずです。

・AIを活用できる薬剤師

これからの薬剤師は、「対物業務」をAIに任せ、「対人業務」で力を発揮することが求められていきます。とはいえ、生成AIに業務の指示をするのは薬剤師です。

かかりつけ薬剤師としての仕事が増えると、その患者様に関わるすべての服薬情報を管理することになります。取り扱う薬剤の種類や組み合わせが増えても適切に対応できるように、AIを活用できる薬剤師が活躍するようになるはずです。

薬剤師としてキャリアアップするなら「アプロ・ドットコム」!

今回は、生成AIが普及してもニーズがある薬剤師について説明しました。これからも必要とされ続ける薬剤師になるために、キャリアアップしていきたいと考えている人は、将来を見据えた仕事選びとスキルアップが必要です。

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