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薬剤師の仕事・キャリア
2025.02.03
派遣薬剤師の仕事・職場選び よくある誤解と失敗しないための事前確認ポイント

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派遣薬剤師として働いたことのない人のなかには、「年収が低いのでは?」「派遣になったら正社員をめざせないかも」「福利厚生がない」など、マイナスのイメージを持っている人もいるかもしれません。しかし、実は全て誤解です。今回は多くの人が派遣について誤解している点について正しい情報を紹介しつつ、失敗しないための確認ポイントを紹介します。
「派遣薬剤師のよくある誤解」をチェック
・年収が低い→時給換算したら正社員同等のことも
地域や業態によって異なるものの、派遣薬剤師の時給は3,000円前後、パート薬剤師は2,200円程度です。派遣薬剤師が働く職場で最も一般的なのは調剤薬局で、時給は約3,000円。ドラッグストアで働く場合の時給は約2,700円〜3,000円です。病院への薬剤師派遣は、派遣法で基本的に禁止されていますが特例の場合は働くことができます。病院で働く場合の時給は約2,500円〜3,000円です。
たとえば、派遣として時給3,000円の職場で1日8時間、週5日のフルタイムで働いた場合、時給3,000円なら年収は576万円になります。この場合、年収が低いとはいえないでしょう。
では、なぜ派遣薬剤師の年収が低いと誤解が生まれるのでしょうか。それは派遣の多くが3ヶ月~半年といった短期契約であり、年間を通してフルタイムで働けるとは限らないためです。また、正社員のようにボーナスが上乗せされることがなく、年収ベースでみると正社員を下回るケースもあります。しかし、パートに比べると高時給の求人が多いので、正社員にこだわらず自由度の高い働き方をしたい人には派遣がおすすめです。
正社員をめざせなくなる→派遣での経験やスキルをアピールすれば転職可能
薬剤師が増えているといっても、まだまだ人手不足は続いています。そのため、派遣薬剤師を経験したからといって正社員をめざせないということはありません。
では、なぜ派遣から正社員をめざせないという誤解が生まれたのでしょうか。正社員はかかりつけ薬剤師、他の業種との連携が必要な在宅業務、シフト管理といったマネジメント業務などが求められます。一方で、派遣の仕事内容は調剤がメインになることが多く、多様な経験を積めるとはいえません。そういったことから、一度派遣として働くと正社員にはなれないという誤解が広まったのでしょう。
実際には、派遣薬剤師はさまざまな職場や科目を経験してスキルアップでき、その経験は正社員への転職活動の際にも評価されるはずです。
福利厚生がない→充実した福利厚生がある
派遣社員は派遣先企業の福利厚生ではなく、登録している派遣会社の福利厚生を利用します。派遣先企業の福利厚生は使えないことから、福利厚生がないと思ったり、内容が異なるため貧弱というイメージを抱いたりする人がいるのかもしれません。
しかし、派遣会社によってはスポーツジムやリゾート施設を割引価格で利用できるなど、かなり充実した福利厚生を用意しています。また派遣法により、派遣会社は派遣社員に教育訓練を受けさせることが義務付けられたため、研修やe-ラーニングで働きながらスキルアップすることが可能です。そのほか、派遣会社の負担で薬剤師賠償責任保険に加入できるケースもあります。
休みが取れない→派遣でも有給休暇は取得できる
有給休暇は正社員だけの特権だと思っていませんか。実は、条件を満たせば雇用形態に関係なく有給休暇は取得できます。派遣の場合は派遣先が変わっても雇入日から起算して6ヵ月以上同じ派遣会社に勤務し、全労働日の8割以上出勤していれば有給休暇が付与されます。
残業が多い→契約外の残業はないのが基本
派遣薬剤師は勤務時間が契約で厳密に決められているため、原則として残業することはありません。当然ですが、残業があった場合は残業代が支払われます。正社員の場合、残業があると断れないケースも多いものです。終業の時間がわかる仕事に就きたい人にとって、派遣はぴったりな働き方といえるでしょう。
人間関係がきつい→期間限定のため割り切って働ける
忙しい職場だからこそ派遣薬剤師が必要となるケースが多く、だからこそ人間関係がきついという誤解が生まれたのかもしれません。しかし、派遣は有期雇用であり、同じ職場で働けるのは長くても3年です。職場に価値観や性格が合わない人がいた場合、契約期間が終了すれば人間関係をリセットできるので、トラブルに関する悩みを抱え続ける心配はないでしょう。もちろん、人間関係が難しくて続けるのが大変な職場もあるかもしれませんが、その場合は派遣会社に相談して解決してもらうことも可能です。
スキルアップが難しい→勉強会や研修制度を利用すれば可能
派遣薬剤師だとスキルアップができないというイメージを持っている人もいるでしょう。しかし、派遣で働いていても派遣先の勉強会に参加したり、研修制度のある派遣会社ならその制度を利用したりするなど、スキルアップすることは可能です。
また、認定薬剤師の資格を取得することも不可能ではありません。認定薬剤師などの資格取得をサポートしてくれる派遣会社もあり、取得のために必要な費用を負担してくれるところもあります。このように地道にスキルアップをしていけば、将来的なキャリアアップにつなげることもできます。
同じ職場で働き続けられない→たくさんの現場経験を積める
派遣薬剤師は有期契約であるため、決められた契約期間しか働き続けられず、数ヵ月で職場が変わることもあります。しかし、同じ職場で働き続けられないことは、さまざまな職場を経験できるということでもあります。
いろいろな科目の処方箋、調剤、監査のルールに対応しなければならないため、薬剤師としての能力を高めることもできるでしょう。調剤経験後、次はドラッグストアで働くなど異なる仕事に就けば、より自分に合う仕事を選べる可能性も高まります。
直接雇用に切り替えられない→紹介予定派遣で働く
「いずれ派遣先で直接雇用として働きたいけれど、派遣だと直接雇用してもらえない」と思っている人もいるかもしれません。実は「紹介予定派遣」を利用すれば、それを解決できます。紹介予定派遣は最長6ヵ月勤務したあと、双方の合意があれば直接雇用に切り替えられるもの。直接雇用に切り替えれば、その職場で長く働くことも夢ではありません。
次の職場が見つかるかどうか不安→条件をゆるくすれば見つかる
以前より採用環境が厳しくなったといわれる薬剤師ですが、現在はまだ人手不足の薬局やドラングストアも多いようです。希望条件を絞りすぎない限りは、派遣契約が終わった後に次の職場を紹介してもらいやすいでしょう。自分にとって譲れない条件がある場合も、条件に優先順位をつければ、次の職場をスムーズに紹介してもらいやすくなります。普段働いているなかで、自分が何を望んでいるかを把握しておくことが大切です。
失敗しないために確認したいポイント
勤務日、勤務時間、勤務場所、時給といった求人情報に記載の内容は必ず確認しましょう。さらに、以下の点をチェックすると派遣先選びの失敗を減らせるので、ぜひ参考にしてください。
・職場の年齢層・人員数
派遣先の職場で働く人の年齢層は事前に把握しておきたいポイントのひとつです。自分とあまりに年齢がかけ離れている薬剤師が多い場合、価値観やライフスタイルが合わず、居心地が悪いと感じる可能性があります。
そのほか、人数が少ない職場はひとりで多くの業務をこなす必要がある可能性が高く、急な休みを取りにくいこともあるようです。ママ薬剤師は子どもの体調などで急に休みを取ることもあるため、すでにママ薬剤師が多く理解のある職場を選ぶとよいでしょう。自分の年齢や属性と近い人が多く働いている職場を選べば快適に働くことができます。
・仕事内容
派遣薬剤師の主な職場は調剤薬局やドラッグストアになります。ただし、前述したように、特例として病院で働く派遣薬剤師もいます。働く場所によって仕事内容が大きく異なるので、しっかりと把握しておくことが大切です。
調剤薬局の派遣薬剤師は投薬が主な業務になります。ただし、在宅専門の調剤薬局の場合は一包化や錠剤の粉砕など調剤業務がメインのところもあります。また、担当する科目によって忙しさや大変さが異なるのも特徴です。
派遣薬剤師の場合、即戦力を求められることが多いので、自分の得意な科目を扱っている職場を選ぶと良いでしょう。応需科目は求人票に記載されているので、必ず確認してください。ひとりの薬剤師が1日に扱う処方箋の枚数が多ければ多いほど忙しい傾向にあるので、派遣会社に確認しておきましょう。
ドラッグストアで任される仕事内容は、調剤薬局とは大きく異なります。ドラッグストアでは店舗併設の調剤薬局での調剤業務のほか、OTC医薬品の接客や商品の陳列、レジ打ちなどを担当することも。ドラッグストア未経験の薬剤師には新しい業務が多いかもしれません。応募する際に仕事内容についてしっかりと確認しておきましょう。
特例として派遣薬剤師が病院で勤務する場合は、院内処方の調剤業務や服薬指導が主な仕事になります。調剤薬局とは違い、注射剤を取り扱う機会が多い傾向です。場合によっては病棟で患者指導をしたり、医療スタッフとの意見交換を行ったりすることもあります。病院未経験の場合は、自分のスキルで対応できるかどうかを確認しておく必要があります。
・残業の有無
派遣社員は時間の融通が利きやすいのがメリットです。子育てや介護といったプライベートとの両立を考えるなら、残業ありの求人は避けたいもの。求人票に残業の有無が記載されていることが多いため、必ず確認しておきましょう。
残業がある求人でも、残業代は必ず支払われるのでサービス残業にはなりません。求人票に残業なしと記載されていたにも関わらず、派遣先から残業を依頼される場合は契約違反になるため、必ず派遣会社に相談するようにしましょう。
・正社員と派遣社員の比率
正社員の比率が高い場合は、職場によっては正社員同士の仲がよく、派遣社員の肩身が狭いという声もあります。一方で、派遣社員の比率が高い場合、正社員のフォローが足りなくなる可能性があり、一概にどちらがいいとはいえないでしょう。正社員と派遣社員の比率は働きやすさに大きく関わってくるため、あらかじめ派遣会社の担当者に確認しておきましょう。
・派遣の受け入れ実績・評判
派遣の受け入れ実績が多い職場であれば、派遣薬剤師の扱いに慣れているはずです。そのため、実績の少ない職場に比べて働きやすい環境である可能性が高くなります。また、受け入れ実績があれば、派遣先の雰囲気や状況を把握しやすくなります。派遣会社の情報を事前に把握するためにも、求人を紹介された際に職場の雰囲気を聞いておくとよいでしょう。
派遣で失敗しないためには派遣会社選びが重要
快適に働ける職場に出会うには、信頼できる派遣会社を見つけることが欠かせません。派遣会社の経験値や相性によって、紹介してもらえる求人の質は大きく変わります。信頼できる派遣会社なら、自分の希望を伝えやすく、相手もしっかりその内容を汲み取ってくれるでしょう。希望条件に合う求人を紹介してもらえない場合は、取り扱う求人か派遣会社のコーディネーターの理解度のいずれかに問題があります。
「派遣社員に優しい」「職場の雰囲気がいい」といった求人票に掲載されていない情報は、ぜひ積極的に派遣会社に聞いてみましょう。また、雇用条件や時給などが少しだけ希望条件を満たさない場合、派遣会社の担当者に相談すれば交渉してもらえることもあります。派遣会社を選ぶ際には、「質問にすぐに回答してくれる」「親身になって相談にのってくれる」といったポイントを確認し、仕事選びで失敗しないようにしましょう。
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