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薬剤師の仕事・働き方・キャリアに関するトピックスから、最新の薬剤師求人、派遣や単発派遣に関する法律やルールまで。薬剤師の最新事情に精通したアプロ・ドットコムのスタッフが、就職・転職に役立つ記事を配信いたします。

薬剤師の仕事・キャリア

2024.12.07

派遣薬剤師も正社員転職も働く前に要確認!大手薬局と中小薬局のメリット・デメリット

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薬剤師の代表的な勤務先といえば調剤薬局が思い浮かびますが、全国的に有名な大手チェーンから地元密着型の小規模な店舗まで、さまざまな職場が存在しています。調剤薬局で働きたいと思っても、数多くの薬局から自分に向いている職場を探すのは大変なこと。自分に合う薬局を探すためには、それぞれの薬局の特徴、メリット・デメリットを知っておく必要があるでしょう。

今回は、大手薬局と中小薬局の違いや、それぞれのメリット・デメリットを紹介します。薬剤師として薬局で働きたい方は、ぜひ自分に向いている薬局選びの参考にしてください。

さっそく、大手薬局と中小薬局の特徴から見ていきましょう。

大手薬局と中小薬局はどう違う?

大手薬局と中小薬局に明確な定義はありませんが、全国にチェーン展開している多店舗の薬局が大手と呼ばれています。一方、中小薬局は関東、中部、関西など地方の中で数十店舗展開している薬局から、市内で数店舗だけ展開している薬局までさまざまです。中小薬局は店舗数が少ないため、経営者の方針が薬局の運営に反映されやすい傾向があります。

大手薬局と中小薬局の特徴

ここからは、大手薬局と中小薬局の違いについて、さまざまな視点で見ていきましょう。

・将来性と安定感

<大手薬局>

会社の規模が大きく店舗数も多いため、安定した経営が望めます。たとえ売上の悪い店舗があっても、ほかの店舗でカバーすることができるので、急激な経営悪化などに陥ることは少なく、将来性がある企業が多いようです。安定して働ける会社を探している人、ずっと同じ会社に勤めたい人は、店舗数や売上・利益などの数字をチェックしておくといいでしょう。

<中小薬局>

店舗数が少ないため、ひとつの店舗で長く働ける可能性が高いのが特徴です。医療費削減政策で、調剤薬局には患者様を継続的に見守る業務が求められています。地域貢献の役割が強く期待されているという面では将来性があるといえるでしょう。ただし、大手企業に買収される中小薬局が増えており、経営母体の変更により仕事や働き方が変わる可能性もゼロではありません。

・給与

<大手薬局>

大手薬局の給与は、年齢や勤続年数、経験、役職など、さまざまな状況で決まります。また、物品の販売数やかかりつけ薬剤師の契約件数などを個々の目標として、その達成度合いを評価基準としている会社もあります。ドラッグストアを併設した調剤薬局が増加傾向にあるため、全体的に人手不足感があり、給与を高く設定している企業が増えているようです。

<中小薬局>

規模が小さい中小薬局の給与は低いイメージがあるかもしれませんが、実は高収入の薬局も少なくありません。給与の細かい規定がない薬局も多く、どうしても採用したい人材には給与を高く提示することもあります。地方などの薬剤師の集まりづらい地域は、高収入・高時給の求人の比率が高まる傾向があります。

・仕事内容

<大手薬局>

全国にある全ての店舗で同じサービスを提供するのが基本です。そのため、仕事の手順や対応方法などに細かい規則が用意されています。ルーティンの業務が多く、仕事の裁量が小さいと感じる人もいるかもしれません。とはいえ、ドラッグストア併設の店舗の場合は、調剤業務だけでなく品出しやレジ対応、販促業務など幅広い業務を担当することもあり、人と接する仕事が好きな人はやりがいを感じられるでしょう。

<中小薬局>

マニュアルや細かいルールが明確化されておらず、個人の裁量に任せられていることが多い傾向です。人数も少ないためひとりが複数の業務をこなす必要があり、仕事量は多くなりがちです。経営陣との距離も近いことから、店舗の方針や仕事方法について提案することもできます。

・キャリアアップとスキルアップ

<大手薬局>

認定薬剤師の資格を取得し、管理薬剤師をめざすのが定番です。とはいえ、組織が大きいとさまざまな部門があり役職も多いため、薬剤師とは関連のない他の部門に配属されることもあります。たとえば、全国展開をめざしている薬局では、新店舗の立ち上げに参加することもあるでしょう。

マネジメント経験とスキルを評価されれば、エリアマネージャーや幹部スタッフなどに昇進する可能性もあります。薬剤師としてのスキルはもちろん、マーケティングや小売業の運営などの経験により、多様なスキルが身につきやすいのが特徴です。

<中小薬局>

管理薬剤師をめざし、エリアマネージャーなどになることが一般的なキャリアパスです。従業員の人数が少ないこともあり、実績を残せば経営幹部になれる可能性も高まります。日々患者様と向き合って仕事をするため、薬剤師としてより実践的なスキルを身につけることができます。

・教育体制

<大手薬局>

ほとんどの大手薬局が教育に力を入れています。スキルや知識が不十分な新卒はもちろん、中途採用向けの講習も用意されているので、薬局勤務が初めての企業からの転職者、長期間のブランクがある人なども安心して働けます。

実務に関わる講習以外にも、資格取得のために外部研修機関の講座を受講できる薬局もあり、会社の教育システムを活用するだけで最低限のスキルアップができるのも魅力です。薬剤師を対象とした講座だけでなく、社会人向けのビジネス講座を活用できるケーズもあり、学ぶ意欲がある人にとってはプラスになることが多いでしょう。

<中小薬局>

中小薬局の場合、研修を実施する会社は大手よりも少ないと考えたほうがいいでしょう。実務関連の知識が足りない人は、現場で働きながらOJT形式で学ぶのが一般的です。また、外部研修に参加する場合、補助がなければ自分で支払わなければなりません。会社のサポートを受けてスキルアップしたい人は、研修や費用補助などの制度があるか確認しておきましょう。

・福利厚生

<大手薬局>

福利厚生が充実しており、長く働きやすい環境が整っている傾向があります。たとえば、住宅手当や社宅制度、記念日休暇、退職金、提携施設やさまざまなサービスの割引、上場企業の持株会などがあります。ドラッグストアが併設されている場合、ドラッグストアでの買い物に社員割引が適用されるケースもあります。

<中小薬局>

最低限の福利厚生しか提供されないケースがあります。会社によって差はありますが、格安でサービスを使えたり、特別休暇を使えたりする薬局は多くはありません。

・設備

<大手薬局>

基本的に、全店舗で同じように運営することが求められます。従業員数が多いため、ミス防止、業務効率化を目的とした設備投資が積極的に行われています。個別に見ると、「調剤監査システム」「電子薬歴」「クリーンベンチ」「自動分包機」「軟膏練り機」「自動監査システム」などの設備を導入している企業が多いようです。機器を利用することによって、働きやすい環境を実現しています。

<中小薬局>

小規模の薬局となると、古い設備を使用している店舗もあります。そのため、最新の機器なら自動でできることを自分でやらなければならないケースもあります。

大手薬局で働くメリット・デメリット

大手薬局は、ブランクがある人、薬剤師以外のキャリアも考えている人、新卒・未経験の薬剤師に向いています。ここでは、前述した大手薬局の特徴を踏まえたうえで、働くメリットとデメリットをまとめました。

・メリット

1.教育制度が充実している

企業によっては社内に模擬薬局があり、店舗配属前に調剤監査、投薬のロールプレイングをできるところもあるようです。薬に関する研修はもちろん、ビジネスマナー研修、外部の会社が提供するeラーニングが受けられるようになっており、研修費用も会社側が負担してくれることが多いのが魅力です。

2.キャリアパスが豊富

大手薬局にはいろいろな部署があるため、薬剤師だけでなく、人事やバイヤー、教育などにキャリアアップすることが可能です。ずっと薬剤師として働くと決めておらず、いろいろな経験をしたい人にとっては大きなメリットです。

3.薬剤師として多くの経験が積める

大手薬局は店舗数が多いため、異動のたびにさまざまな科目の処方箋に触れることができます。中小の門前薬局のように限られた処方箋の対応とは異なり、さまざまな経験を積めるため、転職する際にはメリットになるでしょう。

4.福利厚生が充実している

住宅補助、社外研修、退職金、娯楽施設の割引など、福利厚生が充実しているのも魅力のひとつです。

・デメリット

1. 規則が厳しい

大手薬局では多くの人が働いており、一定レベル以上のサービスを提供するために、さまざまな規則を定めています。そのため、自分に合う仕事の進め方が認められなかったり、許可や申請が必要だったりすることがあります。また、髪色や服装、ピアスの有無などに規制があり、身なりに関するルールが厳しい会社もあります。

2.ノルマがある

利益を出すために、「かかりつけ薬剤師の契約件数」「物品の販売数」といったノルマの達成度を評価の基準にしている企業もあります。

3.転勤がある

大手薬局は全国に薬局を展開しているため、欠員状況によっては引っ越しを伴う転勤になることがあります。本人の希望も考慮されますが、明確な理由なく転勤を拒否することは困難です。

中小薬局で働くメリット・デメリット

中小薬局は、大手薬局になじめなかった人、裁量の範囲が広い環境で働きたい人、できるだけ異動したくない人に向いています。ここでは、中小薬局の特徴を踏まえたうえで、働くメリットとデメリットをまとめました。

・メリット

1.柔軟性がある

大手薬局に比べて細かい規則が少なく、社員の自主性に任されているところが多い傾向があります。業務のマニュアルがない薬局も多く、仕事の進め方も個人の裁量に任せられるので、自分なりに工夫して業務を行えるのもメリットです。経営者や上司との距離が近く、運営に意見が反映されたりする可能性があるのも魅力のひとつといえるでしょう。

2.転勤が少ない

中小薬局は同じ店舗で働くことを前提に採用されることが多いため、異動が少ないのがメリットです。たとえ転勤があったとしても、狭いエリアで店舗展開していることが多いので、引っ越しを伴う転勤が発生するケースは少ないでしょう。

3.給与が高い傾向にある

従業員数の少ない中小薬局は、人事異動で欠員を賄うことに限界があるため、給与が高めに設定されがちです。薬剤師が集まりにくい地方では、高年収・高時給の求人の比率が高まっています。

・デメリット

1.福利厚生が充実していない

中小薬局にも社会保険、交通費、退職金などはありますが、多くの企業で最低限の福利厚生しか提供されていないのがデメリットです。

2.教育制度が不十分

中小薬局には集合研修があまりなく、基本的には現場で働きながら学ぶOJT形式を採用しています。自分で知識を深めていける場合は問題ありませんが、調剤が未経験だったり、ブランクがあったりする場合は苦労する可能性があります。

3. 業務内容が多い

中小薬局は従業員数が少ないため、一人ひとりの仕事量が多くなる可能性があります。混雑したときや繁忙期には業務が過剰になり、長時間労働が当たり前になっているところもあるようです。

中小薬局のなかには、長年独自のルールが運用され続けていたり、経営者に意見をいえない雰囲気があったりするところもあり、業務効率化が進んでいない場合は個々の仕事量が多くなりがちです。

大手薬局・中小薬局、迷っている人はアプロ・ドットコムへ!

大手薬局と中小薬局の違いをご理解いただけましたか?大手・中小それぞれにメリットとデメリットがあります。企業規模による違いを把握しておけば、求人をチェックする時やキャリアアドバイザーに相談する時に優先したいことが明確になるでしょう。

とはいえ、自分にとってどちらが向いているのか、どちらを選べばよいのか、この記事だけではわからないという人もいるでしょう。そんなときは、アプロ・ドットコムのキャリアアドバイザーにお声がけください。迷っていることを伝えていただければ、細心の業界事情や求人のトレンドをふまえて丁寧にアドバイスいたします。

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